台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

8.稍息立正我愛你(1)/休め!気をつけ!

2017年にヒットした学園ドラマです。

最初にご紹介するのは、タイトルにも使われているこの言葉。

稍息,立正(shàoxī,lìzhèng)/休め!気をつけ!

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(画像はLine TVからお借りしました)

台湾ドラマの脚本には、至るところに言葉遊びが散りばめてあるのですが、このドラマのタイトル「稍息立正我愛你」もそのひとつ。直訳すると「休め!気をつけ!愛してる」。「稍息」も「立正」も、元は軍隊で号令をかける時の用語です。学校で、体育の時間や国旗掲揚の時の号令でも使われるのだとか。これが学園ドラマのタイトルに使われた理由のひとつかもしれません。

詳しいいきさつはネタバレになるので省きますが、主役の二人の名前はこれと同じ発音になっています。

女性の名前:少曦(shàoxī)/稍息と同音
男性の名前:力正(lìzhèng)/立正と同音

少ないという意味の「少」はshǎo(第三声)ですが、人名に使う時はshào(第四声)ですね。

 

こういうダジャレみたいな言葉遊びが、中国語はとっても得意。それが上手くドラマのストーリーにハマると、気の利いた台詞回しになるのです。このドラマでもたくさん出てくるので、少しずつご紹介しますね。

 

「稍息」「立正」が「我愛你」につながるちょっと不思議なタイトルですが、主役の邱勝翊(王子)が歌うテーマソングの歌詞では、次のように使われています。

愛有它自己節奏 稍息立正(愛には愛のリズムがある 休め!気をつけ!)
・・・・・・
稍息立正 接著就要說我愛妳(休め!気をつけ! 次の言葉は愛してる)

 

ドラマの終盤でも、この言葉が象徴的に使われていますので、その意図をあれこれ想像しながら見ていただくと、きっと面白いと思いますよ!

 

(2018.2.24)