台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

5.必娶女人/邦題:結婚なんてお断り(11)/「u」は「ウ」じゃない

今日の字幕はとってもシンプル。

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(画像はLine TV6-4からお借りしました)

恋人からの電話で、「目をつぶって五つ数えてごらん」と指示され、その通りに「一、二・・五」と数えているところです。

注目していてだきたいのは、口の形。しっかり丸めて突き出してますね。

五のピンインは、「wǔ」ですが、「wu」は単母音の「u」に子音が何もつかない時の綴り方です。( 台湾華語One Point Advice発音4:y、wを中国語らしく読むには?

中国語の母音の中で、このuはちょっとくせ者。日本語の「ウ」に似ているようにも聞こえるけれど、今日の写真からもわかるように、実際は口をしっかり丸めて突き出すのです。

中国語は、基本的に母音を全部読むので、「u」が出てきた時に、この写真と同じ口の形を意識するだけで、メリハリのあるシャープな発音になります。

例えば、最初は似たような音に聞こえる「都dōu」と「多duō」も、先に口を丸めるか、後で口を丸めるのかをはっきり意識するだけで、全く違った音になります。「走zǒu」「左zuǒ」も同じ。自分で区別して発音できるようになれば、このふたつの音を聞き分けることだって、グーンと楽になるはず。

「w」も同じ。「w」は「u」で始まる母音に、子音が何もつかない時の綴りなので、「我wǒ」「問wèn」「晚wǎn」などの「w」のところで、今日の写真の口の方を意識してみると、それだけで随分中国語らしい音になるのです。

逆に、日本語を勉強している台湾の人たちにとっても、口をあまり丸めない「ウ」と「u」の違いは、簡単そうで結構難しい。(難しい発音②-u)

似てるからこそ音の違いには気づきにくい「u」と「ウ」の発音。まずは口の形から始めてみませんか?

(2017.9.30のブログ記事に加筆修正しました)