台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

6.我和我的四個男人(1):てんぷら

恋愛と仕事と、どちらも頑張るタイプのヒロインは台湾ドラマの定番。このドラマでも、営業成績をめぐって張り合う2人の女性の壮絶な舌戦が楽しめます。まずは、このセリフから。

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(画像はLine TV1からお借りしました)

甜 但不辣
甘い、でもピリッとしない

左は主人公のJOJO、右は彼女と営業成績を張り合う「死對頭sǐduìtóu(天敵)」の丁書琪。このセリフは、冒頭の営業会議の場面のもので、右の丁書琪がJOJOに向かって言い放っています。

実は、上の日本語は直訳。この前に、真ん中の上司がJOJOを「甜姐兒tiánjiěr(可愛い系)」と言っていること、右の丁書琪は豊かな胸を持つ「辣妹 làmèi(セクシーギャル)」で、いつもJOJOの胸の小ささをバカにしていることを合わせて考えると、こんな訳になるのです。

「可愛い、でも色気はない」

しかも、このセリフを縮めると「甜不辣tiánbúlà」。おでん等に入れるさつま揚げのような練り物のことです。あだ名としても、皮肉が効いてますね。

ちなみに「甜不辣tiánbúlà」の音は、日本語の「てんぷら」からきています。素材に衣をつけて油であげるものではありませんが、日本でも九州等で、練り物を「てんぷら」と呼ぶことがありますね。

(2017.10.14のブログ記事に加筆修正しました)