台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

5.必娶女人/邦題:結婚なんてお断り(1)/肩書き①

このドラマの初回では、ずっと好感度ゼロの主人公。でも、ここまで徹底的に嫌な女を演じてくれると、痛快で笑い飛ばせてしまいますね。これこそ、台湾ドラマの面白さという感じでしょうか。

最初にご紹介するセリフはこれ。

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(画像はLine TVからお借りしました。)

主人公の肩書きがこの「業務經理(yèwù jīnglǐ) 」です。

漢字だから、何となくわかったような気になりますが、でも、いったいどんな仕事でどのくらいの地位なのと問われると、ちゃんと説明するのは結構難しい。

しかも「業務」も「経理」も、日本語とは意味が違ってるから、ちょっとややこしいのです。

まず、「業務(yèwù)」 から。

日本語の「業務」と同じような意味で「這次業務(zhè cì yèwù)/今回の業務」と言ったりもしますが、仕事の種類でこの言葉を使うと「営業職」になります。「業務經理(yèwù jīnglǐ)」なら、営業の責任者なので、日本で言うと「営業部長・課長」でしょうか。もちろん、会社の規模によって、どのぐらいの部下を抱えているかの違いはあります。

写真は、同じエレベーターに乗っている相手役のロイ・チウが母親への電話で、「営業部長なんてやってる女はとんでもない」とさんざんけなしている場面。

私自身も、若い頃は、お金儲け担当の営業職を少し敬遠しているところがありました。でも、長く仕事を続けていると、どんな会社も、営業職の人ががんばっているからこそ、他の部門の人はお金儲けにギラギラせずに、お給料がもらえるのだという仕組みがわかって来て、今は営業のプロの人に会うと、話に聞き入ってしまいます。

だからこそ、このドラマの主人公にも、感情移入しやすいのかもしれません。

「経理」を含む、会社での肩書の話はまた次回に。

(2017.9.9のブログ記事に加筆修正しました)