台湾ドラマで中国語

台湾ドラマから、気になるセリフを拾って解説しています。スラング、慣用句、成語、日本語との比較、音声と字幕のズレ、文法、社会問題等、様々な角度から中国語の面白さをお伝えします!

台湾ドラマで中国語、目次

「日中対照用語集(ピンイン付):台湾ドラマの基礎用語」も、どうぞ

5.必娶女人/邦題:結婚なんてお断り(10):やるっきゃない!

慣用句や四字熟語って、大好きなんだけど、中には辞書的な意味がわかるだけで、現実の会話ではなかなか出会えない言葉もあります。そんな言葉の使い方を知る事ができるのも、ドラマの面白さですね。今日のセリフもそのひとつ。しかも、この言葉のもつニュアンスがとってもわかりやすい。

biqu3_8
(画像はLine TV5からお借りしました)

豁出去了
やるっきゃない

この言葉は、何もかも投げ捨て、その難しい状況に対処する気持ちを表しています。「一か八か、捨て身で、ヤケクソ」等様々な訳語が当てられるようです。

では、ドラマの中で何もかも投げ捨てて対処した事が何かというと、お互いに恋人のふりをして駆け引きをしている女性とのキス!迷って迷って、決心した瞬間の心の声です。

ちなみにその前に相手の女性が決心する際の心の声は、「不管了(もう気にしない)」。

それから、双方同時に顔を近づけて、「チュッ!」となるわけですが、どちらのセリフでも、迷いを吹っ切るために、自分に言い聞かせている感じを表すのが最後の「変化の了」。この「了」があることで、「今この瞬間にそう決めた」、という事がわかるのです。

主役の二人が初めてキスするシチュエーションって、ドラマの流れの中で結構大切なポイント。だからこそ、セリフの細かいニュアンスがわかるともっともっとドラマを楽しんでいただけると思います。以前ご紹介したこのセリフも、お勧めです!

その日にキスしたのではなく