2016.11.11

今日(11月11日)は金曜日ですが、留学生のみなさんが通われている学校では、いつもと同じように授業がありますか?授業の代わりに、特別なイベントが実施されていたりしませんか?

国公立の学校では、きっと、いつも通りの授業ですね。私立の学校では、お休みになったり、スピーチコンテスト等が行われていたりするかもしれません。

実は、これも最近続いている台湾の祝日制度のドタバタの影響なのです。この問題の詳細は、以下のサイトをどうぞ。

先生は休めない「教師の日」
先生も休んだ「教師の日」
台湾の祝日制度のややこしさ
休むの?休まないの?-光復記念日(10/25)と蒋介石の誕生日(10/31)

明日(11月12日)は、「国父(孫文)誕生記念日」です。この日は、去年まで「記念日だけど休まない」という扱いでしたが、労働基準法改正の影響で、今年は、公務員を除く一般の労働者だけ休日となることが決まりました。台湾の祝日制度では、土曜日に祝日が重なった場合は金曜日もお休み、日曜日に祝日が重なった場合は月曜日もお休みです。だから、本来なら、今日は一般労働者全員がお休みになる日です。

でも、この「国父誕生記念日」をお休みにすることが正式に決まったのは、今年の6月。しかも、公務員と一般労働者の休みが異なるという問題を是正するための法案が、今国会で審議されており、それが認められると、お休みにはならないかも・・・、という中途半端な状態がずっと続いていたのです。結局、今もまだ法案は審議中で、今回は、金曜日に一律に休むのではなく、経営者と労働者が相談し、1日どこかで休みをとらせる、ということになりました。

日曜日に当たる12月25日の「憲法記念日」も同じ扱いで、労働者はどこかで1日休みをとることができます。

もし、この法案が成立すれば、来年からこのドタバタは無くなりますが、まだそれも確実ではありません。

9月から台湾留学中の方は、「台湾って休みの日が多いなー」と感じるかもしれませんね。だって、9月・10月だけでも、元々、中秋節の4連休(9月15日-17日)、国慶節の3連休(10月8日-10日)があったのに、9月28日・10月25日・30日に、一般労働者だけ休む「不思議な記念日」が追加され、おまけに多くの地域で9月27日・28日は公務員も休む「台風休暇」になりました。

そんなこんなで、私立学校では、一部の学生や保護者から「授業料払ってるのに、休み過ぎじゃないの?」というクレームも出ています。本当は、学校や先生がサボりたいから休みにしているわけではなく、お国の制度の問題なのですが、特に短期留学で来ている方たちにとっては、コストパフォーマンスの問題でちょっとモヤモヤが残りますね。

今日、授業の代わりに特別なイベントが実施されている学校があったら・・・

それは、こんなややこしい祝日問題が背景にあって生まれた、学校側の苦肉の策なのかもしれませんよ。