台湾華語に訳してみよう!

台湾人スタッフと日本人スタッフがディスカッションしながら作り上げた訳文を、翻訳のポイントの解説も添えてご紹介します。

台湾華語に訳してみよう!目次

No.2:でたらめで、完璧な食事を、自分のために。(2)

shokosun_p1レシピ文化研究家の伊藤尚子さんのお料理記事を台湾華語に訳す練習の2回目です。

記事の全文はこちらでご確認ください。

purple_dotでたらめで、完璧な食事を、自分のために。(1)

 

原文

幸い、食欲は落ちなかった注1ものの注2、消化にエネルギーを使うようなものは食べる気分になれず注3きっちり献立を整える注4ような気力もなく、冷蔵庫を開けると、残り物の大根スープがありました注5

中途半端な注6残り物注7がある状態は、基本的にあまり好きではないのですが、この時ばかりは、数日前の自分に感謝です。

 

(続きます)

解説

注1:「食欲は落ちなかった」と書かれているが、直後の描写を読むと全く影響がなかったわけでもなさそう。そのバランスをどう訳すかが問題。

注2:こういう日本語の文章の翻訳練習を繰り返せば、中国語の逆説を表す接続詞には、「~ものの」という和訳を当てることもできると意識することができる。

注3:「気分になれない」→「あまり~したくない」と言い換えてみる。

注4:「きっちり献立を整える」は、「主菜・副菜・汁物等のバランスを考えて一食分の食事を準備する」ことを意味するのだろうが、「做出完整的一餐」とまで訳すと少し大げさな感じになる。毎日の食事の献立に対する考え方が日本と台湾ではかなり異なることも考え、少し簡単な訳し方を選んだ。

注5:日本語でよく使う「~がある」型の情景描写と、中国語でよく使う「誰が何をした」型の動作表現との置き換えを常に意識する。

注6:「中途半端」→「これが少し、あれが少し」と言い換えてみる。

注7:「残り物」と言うだけで、日本語ネイティブならすぐに料理を想像するけれど、中国語に訳す時にはそれをはっきり言葉にする必要がある。また意図的に「残した」のではなく、結果的に「残った」という状況をどう表すかも注意が必要。

 

参考訳

幸好,食慾沒什麼受影響注1可是注2我又不太想注3吃那種比較難消化的東西,也沒有力氣好好準備幾道菜注4,看了看冰箱,發現注5還剩一點蘿蔔湯。

雖然平常我不太喜歡吃不完的菜注6東剩一點、西剩一點 注7※,唯獨這時候倒是蠻感謝前幾天的自己。

又は「這個剩一點、那個剩一點」

(続きます)

 

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